ガラクタ道中拾い旅













最終話 ガラクタ人生拾い旅












STEP2 新たな旅を拾う




























「行ってしまわれましたわね……」

「えぇ……」

日が陰り出した中庭で、ファルゥとニナンはぼんやりと佇んでいる。二人はこれから、できるだけ長い時間、トヨの不在をワクァ達に気付かれないようにしなければならない。

聞いた話によれば、自分達が知るワクァのイメージとは裏腹に、非常に息子を可愛がり、家族を大切にしているという事だ。それ自体は結構な事だが、そこまで家族を大事にしているとなると、病床にあっても、トヨが城内にいなければすぐに気付くかもしれない。

「頑張らなければいけませんわね」

「えぇ。それに、もう一つ……」

言葉を新たに発したニナンに、ファルゥは頷いた。

「そうでしたわね。ワクァ様に毒を盛った人間がいるかもしれない……。私達はこのお城に滞在している間に、その犯人を捜さなければいけませんわ」

「もし本当に毒が盛られていたとしたら……犯人を見付けて捕まえれば、それで陛下は助かるかもしれません」

「解毒剤を持っているかもしれない。持っていなくとも、毒の種類が特定できればこちらで対処できる……ですわね?」

ニナンが頷き、ファルゥは気合を入れるように両拳を握った。大人になってはいるが、剣士に憧れて剣を握り、木剣一本で盗賊に立ち向かっていった性格は変わっていない。

「早速今から、聞き込みを始めましょう!」

「今からですか!? 流石に、それは……。もし本当に犯人がいたりした場合、急に動き出したりしたら気取られますよ! 慎重に動きませんと……」

「それも……そうですわね」

ファルゥはしゅんと項垂れ、そしてすぐに持ち直すと、拳を再度強く握りしめた。

「ならば、今日はトヨ様不在を誤魔化す事に全力を注ぐ事と致しましょう! 何が何でも、誤魔化しますわ!」

「あの……あんまり気合を入れ過ぎると、それはそれでばれ易くなる気がするんですが……」

「あ、ニナン様、ファルゥ様!」

突然横から声をかけられ、ニナンとファルゥは跳び上がらんばかりに驚いた。見れば、トゥモがそこにいて手招きをしている。

領主のニナンと、領主の娘であるファルゥ。そして、ワクァの護衛隊長であるトゥモ。身分的には気安く話して良いような間柄ではないのだが、子どもの頃に親しんでいた事もあり、今でも当時のように話ができる関係だ。

「とぅ……トゥモ様!」

「今の話……?」

焦るニナン達に、トゥモは首を傾げた。どうやら、聞こえていなかったようだ。

ホッとした二人に、トゥモは言う。

「お二人を、ワクァが呼んでたっスよ?」

その言葉に、ホッとしていた筈の二人は、再び固まる事となった。

一体、何の用だろうか? まさか、もうバレたとは思いたくないが……。

緊張した面持ちで、二人はトゥモと共に歩き出す。その様子に、トゥモが不思議そうに首を傾げた。













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